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  • WISC(ウィスク)検査で何がわかる?検査内容から結果の見方まで

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2023.5.26

2023.5.29

WISC(ウィスク)検査で何がわかる?検査内容から結果の見方まで

児童

WISC(ウィスク)検査とは、5歳0ヶ月から16歳11ヶ月の児童を対象としたウェクスラー式知能検査の一種です。

WISCでは、子どもの知的発達が同年代でどれくらいの位置にあるのか、子どもの特性や得意なもの・不得意なものなどがわかります。

子どもの発達が気になる方の中には、WISC検査はどこで受けられるのか、費用はどのくらいかかるのか、どのような検査を行うのかがわからず、尻込みしている方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、WISCでわかることや検査内容、検査結果の見方などを詳しく解説します。

目次

WISC(ウィスク)検査とは、5歳0ヶ月から16歳11ヶ月の児童を対象としたウェクスラー式知能検査の一種です。

WISCでは、子どもの知的発達が同年代でどれくらいの位置にあるのか、子どもの特性や得意なもの・不得意なものなどがわかります。

子どもの発達が気になる方の中には、WISC検査はどこで受けられるのか、費用はどのくらいかかるのか、どのような検査を行うのかがわからず、尻込みしている方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、WISCでわかることや検査内容、検査結果の見方などを詳しく解説します。

WISC検査とは?

WISC(ウィスク)検査とは、ウェクスラー式知能検査の一種で児童を対象としています。

ウェクスラー式知能検査とは、アメリカの心理学者・ウェクスラーが開発した診断的知能検査です。

検査は、臨床心理士など専門家と1対1で行います。

ウェクスラー式知能検査の目的は、個人の知能構造を診断し、得意・不得意を把握することです。

その歴史は70余年と古く、今では世界各地で実施される知能検査のひとつとなりました。

日本においても、最も多く使われています。

ウェクスラー式知能検査は、検査を受ける人の年齢によって以下の3種類に分けられます。

種類 対象年齢
WPPSI(ウィプシー) 2歳6ヶ月~7歳3ヶ月
WISC(ウィスク) 5歳0ヶ月~16歳11ヶ月
WAIS(ウェイス) 16歳0ヶ月~90歳11ヶ月

WPPSI(ウィプシー)

WPPSI(Wechsler Preschool and Primary Scale of Intelligence/ウィプシー)は、2歳6ヶ月〜7歳3ヶ月の子どもを対象とした知能検査です。

検査は2歳6ヶ月〜3歳11ヶ月と、4歳0ヶ月〜7歳3ヶ月の2部構成です。

●2歳6ヶ月~3歳11ヶ月

4種類の基本検査によって全検査IQ(FSIQ)と言語理解指標(VCI)、知覚推理指標(PRI)が測定できます。

さらに、補助検査を受けることで、語い総合得点(GLC)の算出も可能です。

●4歳0ヶ月~7歳3ヶ月

7種類の基本検査によって全検査IQ(FSIQ)と言語理解指標(VCI)、知覚推理指標(PRI)が測定できます。

補助検査・オプション検査を実施すれば、処理速度指標(PSI)と語い総合得点(GLC)も測定可能です。

なお、5歳0ヶ月~7歳3ヶ月の子どもは、発達状況に合わせて、幼児向けのWPPSIと児童向けのWISCのどちらを受けることになっています。

WISC(ウィスク)

WISC(Wechsler Intelligence Scale for Children/ウィスク)は、5歳0ヶ月〜16歳11ヶ月の子どもを対象とした知能検査です。

日本では2021年に第5版「WISC-Ⅴ(ウィスク・ファイブ)」が発行されました。

しかし現状では、第4版「WISC-Ⅳ(ウィスク・フォー)」が主に活用されています。

WISCは、10種類の基本検査と5種類の補助検査によって、全検査IQ(FSIQ)、言語理解指標(VCI)、知覚推理指標(PRI)、ワーキングメモリー指標(WMI)、処理速度指標(PSI)の測定が可能です。

WAIS(ウェイス)

WAIS(Wechsler Adult Intelligence Scale/ウェイス)は、16歳0ヶ月~90歳11ヶ月の青年および成人を対象とした知能検査です。

10種類の基本検査を受けることで、全検査IQ(FSIQ)、言語理解指標(VCI)、知覚推理指標(PRI)、ワーキングメモリー指標(WMI)、処理速度指標(PSI)を求められます。

さらに、全検査IQからワーキングメモリーや処理速度の影響を除いた一般知的能力指標(GAI)の算出も可能です。

WAISには、自分の特性を知ったうえで弱みを理解し、自分の強みを活かすことで日常生活や職業選択に役立てられるメリットがあります。

そのため、集中力に乏しいと自覚している人や約束の時間が守れない人、タスク管理が苦手な人など、さまざまな人が自己理解や生きづらさ解消のために検査を受けています。

WISC検査の目的は?

WISC検査は、IQを出したり、発達障害かどうかを判断したりするための検査ではありません。

WISC検査の目的は、子どもの発達や得意・不得意に関する客観的なデータを得て、学校や家庭での支援に役立てることです。

子どもの状況を把握すると、子どもとの関わり方や子どもに適した環境、伸ばすとよい特性がわかるようになるでしょう。

読み書きが苦手、集中力が途切れやすい、コミュニケーションが苦手といった子どもの困りごとに向き合うためのヒントも得られます。

WISC検査はどこで受けられる?費用は?

児童と検査者

WISC検査の使用者は、臨床心理士や医師といった専門家に限られているため、どこでも検査ができるわけではありません。

WISC検査の料金も、施設によって異なるため注意が必要です。

自治体が管轄する教育センターや発達支援センターなら無料で検査を受けられるケースもありますが、その他の施設では検査代や検査結果発行料などがかかるため、事前に確認しておきましょう。

WISCを受けられる主な施設は以下のとおりです。

児童精神科や小児科などの医療機関

WISC検査は、児童精神科や小児科などの医療機関で受けられます。

ただし検査が可能となるのは、主治医がWISC検査の必要性を判断した場合のみです。

そのため「WISC検査を受けたい」と希望しても必ず受けられるとは限りません。

また、医療機関によっては紹介状が必要なケースもあるので、あらかじめ電話等で問い合わせておくと安心です。

なお、WISC検査は保険適用となりますが、報告書作成には文書料がかかります。

教育センター/教育支援センター

WISC検査は、自治体の教育センターや教育支援センターで受けられる場合もあります。

教育センターや教育支援センターには、子どもの発達や教育に関するさまざまな相談に応じる「教育相談室」があります。

相談内容に応じてWISC検査を実施し、子どもに必要な支援を一緒に考えてくれます。

状況によっては、教育・福祉・医療など関係機関を紹介してくれるのもメリットです。

児童発達支援センター

WISC検査は、児童発達支援センターで受けられる場合もあります。

児童発達支援センターとは、発達に心配のある子どもや保護者の方に必要となる支援を行う施設です。

発達・障害についての相談も受け付けており、WISC等の検査や専門相談を通じて現時点での発達状況を把握できます。

必要に応じて学校や関係機関と連携するなど、相談後も継続して支援を受けられるのがメリットです。

民間のカウンセリングルーム

WISC検査は、民間のカウンセリングルームで受けることも可能です。

民間のカウンセリングルームは、公的機関と比べて予約が取りやすいとされています。

また、民間のカウンセリングルームの中にはオンラインカウンセリングが受けられたり、夜遅くまで開室していたりするところも少なくありません。

ただしWISC検査には、10,000〜20,000円程度の費用が必要です。

大学の心理相談室

大学の心理相談室で、WISC検査を受けるのもひとつの方法です。

大学の中には、臨床心理学に関連する研究・教育の一環として心理相談室を設置している場合があります。

大学の心理相談室では、困りごとを抱えた子どもや大人を対象に、カウンセリングや心理療法を実施しています。

WISC検査を受ける場合は、2,000〜4,000円程度の費用が必要です。

WISC-Ⅳ検査の内容は?

先述した通り、WISC検査は2021年に第5版「WISC-Ⅴ」が発行されていますが、現時点ではWISC-Ⅳの方が一般的です。

そのため、ここではWISC-Ⅳの検査内容を解説します。

WISC-Ⅳは、15種類の検査で構成されています。

15種類の検査のうち10種類の基本検査は必ず実施しますが、残り5種類の補助検査は必要に応じて行います。

各指標の検査結果でわかることと、それぞれの検査内容を以下にまとめました。

▼WISC-Ⅳの構成

全検査IQ(FSIQ)
4つの指標 言語理解指標(VCI) 知覚推理指標(PRI) ワーキングメモリー指標(WMI) 処理速度指標(PSI)
基本検査 ・類似
・単語
・理解
・積木模様
・絵の概念
・行列推理
・数唱
・語音整列
・符号
・記号探し
補助検査 ・理解
・語の推理
・絵の完成 ・算数 ・絵の抹消

全検査IQ

全検査IQとは、全体的な知能水準のことです。

言語理解指標(VCI)・知覚推理指標(PRI)・ワーキングメモリー指標(WMI)・処理速度指標(PSI)における結果から算出します。

IQの値は、「非常に高い」から「非常に低い」まで7段階に分けられます。

中でもIQが130を超える人は、突出した才能を持つ「ギフテッド」と呼ばれることがあります。

▼IQ数値の分類

IQ 分類
130以上 非常に高い
120~129 高い
110~119 平均の上
90~109 平均
80~89 平均の下
70~79 低い(境界域)
69以下 非常に低い

言語理解指標(VCI)

言語理解指標(VCI)とは、言語を中心とした理解力や知識、表現力や思考力などを表す指標のことです。

言葉をどのくらい理解しているか、言葉を使って説明ができるか、一般的な知識がどの程度備わっているかなどがわかります。

言語理解指標(VCI)の検査は、以下の5種類です。

言語理解指標(VCI)の検査

<基本検査>

  • 類似
  • 単語 
  • 理解

<補助検査>

  • 知識
  • 語の推理

知覚推理指標(PRI)

知覚推理指標(PRI)とは、視覚によって状況を把握し理解する力のことです。

作業手順や段取りを考えられるか、目で見た情報の中から必要な情報を見つけられるか、整理整頓ができるかなどを数値化します。

知覚推理指標(PRI)の検査は、以下の4種類です。

知覚推理指標(PRI)の検査

<基本検査>

  • 積木模様
  • 絵の概念
  • 行列推理

<補助検査>

  • 絵の完成

ワーキングメモリー指標(WMI)

ワーキングメモリとは、一時的に記憶を保持しながら物事を処理する能力で「作業記憶」とも呼ばれます。

ワーキングメモリー指標(WMI)は、これを数値化したものです。

ワーキングメモリー指標(WMI)が低いと、与えられた指示を忘れたり、同じミスを繰り返したりといった困りごとが発生しやすくなります。

さらに、注意力や集中力に大きく関係しているため、子どもの行動や学習への影響が大きい分野です。

ワーキングメモリー指標(WMI)の検査には、以下の3種類があります。

ワーキングメモリー指標(WMI)の検査

<基本検査>

  • 数章
  • 語音整列

<補助検査>

  • 算数

処理速度指標(PSI)

処理速度指標(PSI)とは、目で見た情報を速く正確に処理する能力のことです。

処理速度指標(PSI)の検査では、形を正確に把握できるか、物事を素早く処理できるかなどが問われます。

処理速度指標(PSI)の検査は、以下の3種類です。

処理速度指標(PSI)の検査

<基本検査>

  • 符号
  • 符号記号探し

<補助検査>

  • 絵の抹消

WISC-Ⅳ検査の結果の見方は?

資料を見る女性

WISC-Ⅳ検査の結果は、検査を行った施設によって異なりますが3~4週間程度で出ます。

WISC-Ⅳ検査結果では、全検査IQと4つの指標について、以下のデータが示されます。

  • 合成得点
  • パーセンタイル順位
  • 信頼区間
  • 記述分類

ここからは、「見方がわからない」という声も多い、WISC-Ⅳ検査の結果について詳しく解説します。

合成得点

合成得点とは、検査の評価点の平均を100としたときの得点のことです。

さまざまな検査で得た点数を「合成」して得点を出しているため、合成得点という名がついています。

なお、合成得点の上限は155点です。

パーセンタイル順位

パーセンタイル順位とは「同年代の子ども100人のうち、下から数えて何番目か」を統計学で数値化したものです。

たとえば、パーセンタイル順位が20の場合は、自分より点数の低い子が20人いて、自分より点数の高い子が80人いることになります。

よってWISC-Ⅳ検査のパーセンタイル順位は、数値が大きければ大きいほど順位が高いことがわかります。

信頼区間

信頼区間とは、今回の検査で出た数値の信頼度と、推定される数値幅のことです。

たとえば、全検査IQの信頼区間90%が82~93だった場合、今回算出された全検査IQの信頼度は90%で「全検査IQの検査を100回したら、90回は82~93になり、10回は82~93から外れるかもしれない」ということを表します。

記述分類

記述分類とは、WISC-Ⅳ検査の結果を言葉で表したものです。

以下のように、「非常に低い」から「非常に高い」までの7段階に分類されます。

記述分類が示している数値の範囲は、以下の通りです。

▼合成得点の記述分類

合成得点 分類
130以上 非常に高い
120~129 高い
110~119 平均の上
90~109 平均
80~89 平均の下
70~79 低い(境界域)
69以下 非常に低い

WISC-Ⅳ検査の各指標の合成得点の差が大きい場合は?

各指標の合成得点の差が大きいと「ディスクレパンシーが見られる」と評価される場合があります。

ディスクレパンシーは指標間の有意差(統計的に意味がある差)のことで、ADHD(注意欠陥・多動症)や自閉症スペクトラム(ASD)などの発達障害がある人に多く見られる傾向です。

そうはいっても、ディスクレパンシーがあるからといって発達障害と判断できるわけではありません。

そもそも発達障害は、WISC-IV検査の結果だけで判断することができないからです。

発達障害の判断には、日常生活や学校生活の困りごとについて保護者や本人にヒアリングしたり、行動観察やスクリーニング検査などを行ったりして総合的に検討する必要があります。

WISC-Ⅳ検査から自己判断するのではなく、専門家にアドバイスを求めることが大切です。

WISC-Ⅳ検査の各指標の合成得点が低い場合は?

WISC-Ⅳ検査の各指標の合成得点が低いと、日常生活に困りごとが生じている可能性があります。

ここからは、4つの指標それぞれの合成得点が低い場合に考えられる、苦手なことやサポートの仕方について解説します。

言語理解指標(VCI)が低い

言語理解指標(VCI)が低いと、言葉でのコミュニケーションに難しさを感じるため、以下のような困りごとが生じやすくなります。

相手の話が理解できない

言語理解指標(VCI)が低いと、親や先生、友達の話が理解できないことがあります。

相手の話している内容が頭に入ってこない、言葉の意味がわからないなど原因はさまざまです。

そのため、言語理解指標(VCI)が低い子どもに指示や説明をするときは、簡単な言葉でゆっくり伝えることが求められます。

また、知覚推理指標(PRI)が高ければ、視覚を使って理解を促せるよう、イラストや図解を活用するのもおすすめです。

子どもの好きな漫画やテレビなどを利用して、言葉のネットワークを広げるのもよいでしょう。

さらに、普段から類義語や対義語などを意識させると語彙力アップが図れます。

自分の気持ちを言葉で表現できない

言語理解指標(VCI)が低いと、自分の気持ちを表す言葉がうまく出てこないことがあります。

そのようなときは、言葉の選択肢を用意したり、子どもの気持ちを代弁したりする方法がおすすめです。

「話した内容が大体相手に伝わった」「気持ちをわかってもらえた」という成功体験ができるよう接すると、子どものモチベーションアップにつながります。

説明しても相手に伝わらない

言語理解指標(VCI)が低い子どもは、出来事を相手に伝えることを苦手と感じる傾向があります。

そのような子どもには、相手に伝わりやすくなる話し方のコツを教える/span>とよいでしょう。

・5W1H(いつ・どこで・誰が・なぜ・どのように・何をした)を意識して話す
・話をする際に「まず・次に・最後に」などの見出しを付けるよう促す
と、物事を順序立てて話せるようになります。

ゲームの実況中継をしたり、イラストの説明をしたりするトレーニングも有効です。

知覚推理指標(PRI)が低い

知覚推理指標(PRI)が低い子どもは、物の形を理解したり、物事の道筋を立てたりすることが苦手です。

具体的には、以下のような困りごとが生じやすくなります。

身の回りの片付けや準備が苦手

知覚推理指標(PRI)が低い子どもは、作業の手順を考えることが難しいため、身の回りの片付けや準備を苦手に感じることが多いです。

片付けや準備をするときは、情報を視覚的にわかりやすくするとスムーズに作業ができます。

たとえば、
・収納する場所に片付ける物の写真を貼る
・教科書やノートにカラーテープを貼って教科別に色分けする
などの工夫が有効です。

そのほか、やるべきことを紙に書いてリスト化する方法もあります。

漢字を書いたり覚えたりすることができない

知覚推理指標(PRI)が低い子どもは、形を正確に覚えることが苦手です。

そのため、漢字が苦手という子どもも少なくありません。

漢字の勉強をするときは、形を言葉で定義する方法が有効です。

たとえば、
・漢字の形ではなく成り立ちや由来から覚える
・「横に2本、縦に1本…」と声に出して練習する
と、覚えやすくなります。

保護者の方は、子どもに合った覚え方を見つけられるようサポートするとよいでしょう。

算数の応用問題が苦手

知覚推理指標(PRI)が低い子どもは、ルールや方式を見つけて応用することに困難さを覚えます。

問題の中から注目すべき数字を見つけられなかったり、計算がスムーズにできなかったりするため、算数の応用問題に苦手意識がある子どもも多いようです。

問題を解くときは
・数字や単位に丸を付ける
・注目すべき点にアンダーラインを引く
といった目印をつけると解きやすくなるでしょう。

ワーキングメモリー指標(WMI )が低い

ワーキングメモリー指標(WMI)が低いと、情報を一時的に記憶しながら物事を処理することが難しくなります。

そのため、以下のような困りごとが生じる子どもも多いとされます。

言ったことを忘れてしまう

ワーキングメモリー指標(WMI)が低い子どもは、口頭での指示に対応することが苦手です。

特に一度に多くのことを伝えると混乱します。

そのため「教科書の50ページを開いて」と一度に複数の指示を与えるのではなく、「教科書を出して」「教科書の50ページを開いて」というように1つずつ指示を与えることが大切です。

また、指示を与えるときは「今から大事な話をするよ」と、注意を促してから簡潔に伝えると記憶に残りやすくなります。

忘れ物が多い

ワーキングメモリー指標(WMI)が低い子どもは忘れ物が多くなるのも特徴のひとつといえるでしょう。

忘れ物が多い子どもには、ツールを活用して記憶を補う方法が有効です。

たとえば、
・持ち物のチェックリストを用意する
・ボイスメモや写真を活用する
といった工夫を取り入れるのもひとつの方法です。

保護者が一緒に持ち物を確認するのもよいですが、声かけが多すぎても子どものワーキングメモリの容量をオーバーしてしまうので注意しましょう。

注意集中が持続しない

ワーキングメモリー指標(WMI)が低い子どもは、注意集中が持続せず気が散りやすい傾向があります。

勉強をするときは、
・見える場所に好きなものを置かない
・机の周りをパーティションで囲う
といった余計な情報を視野に入れない工夫が必要です。

ノイズキャンセリングイヤホン・ヘッドホンなど、音を遮断するアイテムの使用も効果があります。

なかにはニオイや光が気になる子どももいるため、子どもの様子を見ながらできる範囲で配慮してください。

処理速度指標(PSI)が低い

処理速度指標(PSI)が低いと、目で見たものを正確に素早く処理することに困難さを感じます。

書くことが苦手だったり、集中力が切れやすかったりする子どもも多いです。

処理速度指標(PSI)が低い子どもが抱える具体的な困りごとは以下のとおりです。

黒板を写すのが苦手

黒板を写すには、先生の話を聞きながら黒板の内容を認識し、さらにノートに書く作業を同時に行わなくてはなりません。

そのため、処理速度指標(PSI)が低い子どもの場合、他の子より多くの時間を要します。

処理速度指標(PSI)が低い子どもには、
・黒板を写す時間を十分に与えてもらう
・タブレットで撮影させてもらう
といったサポートが考えられます。

担任の先生に相談してみるとよいでしょう。

時間配分を立てられない

処理速度指標(PSI)が低いと時間配分を立てられず、テストや課題が時間内に終わらないといった困りごとが生じやすくなります。

時間的なプレッシャーがかかるとミスが多くなるため、課題やテストにおける時間延長を学校側に求めることが必要です。

作業に集中できる環境づくりも不可欠でしょう。

「サボっている」と誤解される

処理速度指標(PSI)が低い子どもは、どうしても作業が遅くなりやすいので、周りの人からサボっていると誤解されやすくなります。

もちろんわざと遅くしたり、間違えたりしているわけではないため、周りの人の心ない言葉に傷ついたり、焦ったりしている子どもも少なくありません。

子ども自身の頑張りを認め、気持ちに寄り添った関わり方が求められます。

発達に特性のある児童をサポートしたい方へ

2021年に文部科学省が公表した資料によると、2009年から2019年の10年間で特別支援教育を受ける子どもが、25.1万人から48.6万人に増えていることがわかりました(※)。

このような発達に特性がある子どもたちをサポートする施設のひとつが「放課後等デイサービス」です。

放課後等デイサービスとは、障害児や発達に特性のある子どもたちが放課後や長期休みに利用できる福祉サービスです。

放課後等デイサービスの需要は年々高まっており、2019年には利用者が22万人を超えました。

その一方で、利益最優先の事業者が参入したことによる、サービスの質の低下が問題視されています。

そこで厚生労働省は、放課後等デイサービスを

  • 総合支援型…現行の運営指針にある4つの活動(自立支援と日常生活の充実のための活動・創作活動・地域交流の機会の提供・余暇の提供)を全て実施する
  • 特定プログラム特化型…理学療法など専門性の高いサービスを提供する

の2類型に分ける方針を示しました。

これによりサービスの質が基準に満たない事業所は、給付の対象外となる可能性があります。

ミライクスでは、放課後等デイサービスの開業支援サービスとして「放課後等デイサービス実践講座」を実施しています。

約半年間にわたる実践的な研修で、開業後の運営も見据えた準備を行えるため、安心して放課後等デイサービスの開業ができるでしょう。

発達に特性のある児童をサポートしたいとお考えの方は、ぜひミライクスにご相談ください。

出典:「特別支援教育の充実について」(文部科学省)

参考文献・URL 「WAIS™-IV知能検査」(日本文化科学社) 「これで大丈夫!WISC-Ⅲ知能検査の分析が今日からできる!」(姶良市) 松田修「日本版WISC-Ⅳの理解と活用」2013 教育心理学年報 52 巻 p.238-243 「WISC-Ⅳの解釈と報告で使う心理統計用語」(日本版WISC-Ⅳテクニカルレポート♯12) 「WISC-Ⅳの分析と活用」(新潟大学教職大学院) 「特別支援教育の充実について」(文部科学省) 「障害者通所支援の現状等について」(厚生労働省)
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