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事業を運営する
2022.2.25
2023.6.26
この記事の監修者・執筆者
ミライクス運営事務局
目次
放課後等デイサービスや、児童発達支援など、障害児通所支援事業に欠かせない存在が児童発達支援管理責任者(児発管)です。
福祉事業を経営する中で、人員基準に該当する有資格者の獲得と定着はとても重要です。多くの福祉経営者様が抱えるこの問題に対して「少しでも参考になれば」と思ってこの記事をお届けします。
児発管は、障がいのある子どもに適切な療育の提供を行う専門職です。特に、児童が障害児童福祉サービスを利用する際に、個別支援計画を作成して児童指導員など現場スタッフと連携してサービス提供の実行と管理をします。
児発管は放課後等デイサービスや、児童発達支援など、各種サービスを行う施設に1名の配置が定められています。利用者さんの多くは、発達障害を抱えている方が多く、お子様の特徴に合わせた療育や個別支援計画の作成が求められます。
この資格は任用資格に該当するので、行政が実施している研修を終了すれば、児発管として雇用することができます。
ただし、研修を受講するための基準が設けられているので、その基準を満たす必要があります。
児童発達支援管理者になるには、5年以上の実務経験と、基礎研修と実践研修の修了が必要になります。
資格条件が複雑であるので、資格取得までの一例を図にまとめてみました。
また、資格取得後にも5年毎ごとに更新研修が必要です。
児童発達支援管理者にとって、主な職場は障がい児通所支援施設や障がい児入所施設です。最近では、社会的ニーズの高まりに伴って放課後デイサービスなどで働く場合もあります。
いずれの施設の場合でも、児童発達支援管理者が最低1人は常勤するように義務付けられています。
※常勤とは一般的に週40時間を満たす正社員を指します。ただし週32時間を超える人を会社の規定に沿って常勤換算することは可能です。また育児・介護休業法に基づく短期時間勤務制度を利用する場合は週30時間以上で常勤換算が可能です。
身体的・知的等障がいのある子どもへ、自立した日常生活のために必要な訓練や知識技能の付与等を行います。
業務内容は以下があげられます。
など、現場をリードする役割を担います。
なかでも、個別支援計画をたてることは児童発達支援管理者の重要な仕事です。
定期的に子どもや保護者との面談を行い、子ども自身と家族のニーズや希望を聞き取ります。その聞き取りをもとに支援内容や目標を設定。子どもはもちろん、家族への支援も行います。
保育所や学校とも連携が必要であり、現場での知識と対応力が求められる仕事が多いです。
児童発達支援管理者の1日(例)
児童発達支援管理者は、管理者との兼務は可能です。そのため、経営者の資格取得は不要となり本業との両立が可能です。
参考:大阪府/サービス管理責任者研修・児童発達支援管理者研修について
参考:大阪府サービス管理責任者等研修
参考:神奈川県|サービス管理責任者、児童発達支援管理者になるまでの流れ.pdf
障害者福祉施設は増加傾向にあります。児童福祉法に沿って運営される施設には1名以上の児童発達支援管理者の配置が義務付けられています。
そのため施設の増加と共に需要が高まっており、児童発達支援管理者が不足傾向となっています。放課後等デイサービスの開始時には、前もって採用をしておくことが重要です。
また、児童発達支援管理者が不在となりサービス提供を継続した場合、減算の対象になります。児童発達支援管理者の退職の際も、後継者の採用を早急にしなければなりません。
参考:令和2年障害福祉サービス等経営実態調査結果.pdf(厚生労働省)
地域や事業の規模によって変動しますが、初年度平均年収(都市部)300万円〜500万円、初年度平均年収(地方)250万円〜400万円となっており、管理者と兼務の場合や、児童発達支援管理者のニーズが高まりなども相まって年収が高くなる傾向があります。
採用時のポイントとして、資格の条件を満たすのかどうかの確認と以前の職場での実務経験証明書の提示が必須です。また採用できたとしても支援や方向性の違いなどから早期離職のリスクもあります。採用活動時には、支援の方針や、専門性、価値観なども説明することが重要です。
参考:令児童発達支援管理責任者に将来性はある!
今回は児童発達支援管理者になるための要件と、採用時のポイントについて掲載しました。
児童発達支援管理者は、福祉の現場において重要な役割を果たし、資格の要件も複雑であるため経営者も資格の知識を深めておく必要があります。管理者との兼務も可能であるため、経営者は本業との両立が出来ます。法律の改定で、需要が高まってきているにも関わらず、従事者が少ないのが現状であるため、早めの採用が必須です。開業前にセミナー参加やコンサルタントを利用し、採用のコツやノウハウを知っておくことをおすすめします。
執筆者
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