2023.1.25

2023.2.3

障害者におすすめの転職エージェント・転職サイトは?選び方も紹介

障害がある方の転職には、障害者向け転職エージェントの利用がおすすめです。

まず、代表的な3つのエージェントを紹介します。

転職エージェント/転職サイト おすすめポイント
ランスタッド チャレンジド ・大手企業や好条件の求人が多い
・自分に合った求人を紹介してくれる
・専任コンサルタントが就業後までフォローしてくれる
dodaチャレンジ ・障害特性別の専任スタッフがつく
・障害者の就職・転職実績No.1※
・大手企業の正社員求人が多い
LITALICO仕事ナビ ・国内最大級の障害者求人数
・障害領域専門のキャリアアドバイザー
・ホームページの求人検索が使いやすい


※厚生労働省「人材サービス総合サイト」における無期雇用および4ヶ月以上の有期雇用総計人数(2021年度)

この記事では、障害者におすすめの転職エージェント・転職サイトや選び方、転職エージェントを利用するメリット・デメリット、転職エージェントの活用方法や事前に知っておきたい注意点、転職活動の流れまで詳しく説明していきます。

目次

障害者におすすめの転職エージェント・転職サイト10選

それでは早速、障害のある方の転職に強いエージェント・転職サイトを10社紹介します。

名称 種別 公開求人数 対応エリア
ランスタッド チャレンジド ・障害者向け転職エージェント
・紹介予定派遣
280件 全国
※精神障害者向け就労支援サービスは、東京・神奈川・埼玉・千葉のみ
dodaチャレンジ 障害者向け転職エージェント 1,870件 全国
LITALICO仕事ナビ ・障害者向け就職・転職サイト
・障害者向け転職エージェント
4,169件 全国
at GPエージェント ・障害者向け転職エージェント
・障害者向け転職サイト(atGP転職)
1,095件 全国
アビリティスタッフィング ・障害者向け就職・転職サイト
・障害者向け転職エージェント
129件 首都圏
マイナビパートナーズ紹介 障害者向け転職エージェント 首都圏(東京都)と関西が中心
エージェント・サーナ 障害者向け転職エージェント 東京・関西
ソーシャル・パートナーズ ・障害者向け就職・転職サイト
・障害者向け転職エージェント
232件 全国
障害者雇用バンク ・障害者向け就職・転職サイト
・障害者向け転職エージェント
企業からの求人1,175件、ハローワーク2,393件 全国
マイマイリンク 障害者向け転職エージェント 104件 全国

※公開求人数は2022年12月調べ

ランスタッド チャレンジド

画像

出典:ランスタッド チャレンジド

ランスタッド チャレンジドは世界最大の人材サービス企業「ランスタッド」による、障害者特化型転職エージェントです。

ランスタッドは、世界39の国と地域に4,700以上、日本国内にも94ヶ所の拠点を持っています。

ランスタッド チャレンジドのメリット・デメリットは以下の通りです。

▼ランスタッド チャレンジドのメリット・デメリット

メリット
  • オーダーメイド求人を作ってくれる/li>
  • 紹介予定派遣をしてくれる
  • 正社員雇用の求人が多い
デメリット
  • ある程度のスキルが求められる
  • 体調面がある程度整っている必要がある

ランスタッド チャレンジドの大きな特徴は、専任コンサルタントが経歴や障害の内容、希望条件などをヒアリングし、希望に合った求人を紹介してくれる「オーダーメイド求人」です。

「業種や形態に合うキャリアを持つ人がいれば、その人に合った職種を提案してほしい」と考える企業が多いことに着目し、オリジナル求人を作ることで求職者が安心して長く働ける転職の実現を目指しています。

ランスタッド チャレンジドでは正式な雇用契約を結ぶ前に派遣社員としてのお試しができる「紹介予定派遣」も可能です。

最長6ヶ月間の派遣期間を経て、求職者は就職したいかどうか、企業側は雇用するかどうかを決定するため、ミスマッチによるトラブルを防げます。

さらに、ランスタッド チャレンジドで転職を成功させた人の多くが年収アップを実現し、約6割が年収300万円以上となっているのもポイントです。

ただし、フルタイム勤務の求人が中心のため、体調が不安定な方や仕事のブランクが長い方には少々ハードルが高く感じられるかもしれません。

基本的なビジネスマナーや円滑なコミュニケーション、ワードやエクセルなどを扱うスキル、自分の障害についての理解、週に30時間以上の労働を2年以上継続していることなども求められます。

▼ランスタッド チャレンジドの概要

タイプ 障害者向け転職エージェント
対象エリア 全国
※精神障害のある方は東京、神奈川、千葉、埼玉のみ
対象障害 身体障害、精神障害、知的障害
公開求人数 280件(2022年12月現在)
料金 無料
運営企業 ランスタッド株式会社

dodaチャレンジ

画像

出典:dodaチャレンジ

dodaチャレンジは、人材サービス会社大手であるパーソルグループの特例子会社です。

早速、メリットとデメリットについて見てみましょう。

▼dodaチャレンジのメリット・デメリット

メリット
  • 非公開求人を含め求人数が多い
  • 大手企業の転職実績も豊富
  • 障害に対する理解が深い
  • 就業継続率が高い
デメリット
  • 地方の求人は少ない
  • 営業職や販売サービス系職種は少ない

パーソルグループには幅広い取引先があるため、dodaチャレンジは業界トップクラスの求人数を保有しています。

中でも9割がサイトに掲載されない「非公開求人」のため、希望条件に合った仕事に出会えるチャンスが上がるでしょう。

メーカーや金融、IT系やゼネコン、不動産などの大手企業への転職実績も豊富です。

dodaチャレンジは特例子会社であることから障害のある社員も多く、障害者本人・企業双方の立場を深く理解しています。

障害別の専任アドバイザーが転職活動から入社後まで丁寧にサポートするので、就職から半年後の就業継続率が94%と、全国平均より40%近くも高いことも特徴です。

一方で、dodaチャレンジの求人は東京、名古屋、大阪など都市部の案件が多く、地方は少ない傾向にあります。

職種も事務職が多く、営業職や販売・サービス系の職種は少なめです。

▼dodaチャレンジの概要

タイプ 障害者向け転職エージェント
対象エリア 全国
※カウンセリング拠点は東京、大阪、名古屋
対象障害 身体障害、精神障害、発達障害、知的障害
公開求人数 1,870件(2020年12月現在)
料金 無料
運営企業 パーソルキャリア株式会社

LITALICO仕事ナビ

画像

出典:LITALICO仕事ナビ

LITALICO仕事ナビの母体であるLITALICOは「障害のない社会をつくる」という理念のもと、障害分野でさまざまなサービスを展開している会社です。

LITALICOが運営する就職・転職サイト「LITALICO仕事ナビ」では、転職エージェントサービスも行っています。

メリット・デメリットは以下のとおりです。

▼LITALICO仕事ナビのメリット・デメリット

メリット
  • 公開されている求人数が多い
  • 専門スタッフによるサポートが手厚い
  • 就労支援事業所も検索できる
デメリット
  • サイト上の求人に直接応募できない
  • エリアによって求人数にばらつきがある

LITALICO仕事ナビは求人掲載数が多く、勤務地・職種からはもちろん、「在宅勤務可能求人」「職種未経験OK求人」「ハイキャリア求人」など希望に合った求人を探しやすいのが特徴です。

障害領域専門のキャリアアドバイザーによるエージェントサービスも行っており、求人の案内や書類添削、面接対策など、きめ細かいサポートをしてくれます。

体調が不安定な人や働ける自信がない人は、サイト内で就労支援事業所を探すことも可能です。

一方、デメリットはサイト上の求人に直接応募できない点です。

必要情報を入力のうえ、キャリアアドバイザーから求人の紹介を受ける必要があります。

また、他のサービス同様、地方の求人は少ない傾向です。

▼LITALICO仕事ナビの概要

タイプ 障害者向け就職・転職サイト、障害者向け転職エージェント
対象エリア 全国
対象障害 身体障害、精神障害、発達障害、知的障害
公開求人数 4,169件(2022年12月現在)
料金 無料
運営企業 株式会社LITALICO

at GPエージェント

画像

出典:atGPエージェント

atGPエージェントは株式会社ゼネラルパートナーズが運営する障害者専門の就職・転職エージェントサービスです。

atGPエージェントには以下のメリット・デメリットがあります。

▼atGPエージェントのメリット・デメリット

メリット
  • 15年を超える実績がある
  • 求人数が多い
  • 専任のキャリアプランナーの対応が丁寧
  •                 
  • スカウトサービスも利用できる
デメリット
  • 地方の求人が少ない

15年以上の実績に基づくノウハウから、障害特性や配慮事項などを考慮した丁寧なサポート体制を構築しています。

障害の内容やキャリア、希望条件を踏まえた非公開求人を紹介してくれるため、書類選考通過の可能性が高いのが特徴です。

さらに、関連サービスの転職サイト「at GP転職」では、エリア・職種に加え、働き方や障害のある方の雇用実績、障害への配慮事項などから求人を探せます。

週20時間からの時短案件や在宅ワークも探せるので、「フルタイム勤務には不安がある」という方も利用しやすいでしょう。

そのほか、企業からスカウトメールが届く「スカウトサービス」も利用できます。

デメリットは、特に首都圏や関西圏の求人が多く、それ以外の地方の求人はやや少ない傾向にあることでしょう。

▼at GPエージェントの概要

タイプ 転職エージェント
対象エリア 全国
対象障害 身体障害、精神障害、発達障害、知的障害
公開求人数 1,095件(at GP転職/2022年12月現在)
料金 無料
運営企業 株式会社ゼネラルパートナーズ

アビリティスタッフィング

画像

出典:アビリティスタッフィング

リクルートスタッフィングを母体とするアビリティスタッフィングは、首都圏エリアの求人に限定した障害者向け転職エージェントです。

どのような特徴を持つ転職エージェントなのか、まずはメリットとデメリットを見ていきましょう。

▼アビリティスタッフィングのメリット・デメリット

メリット
  • 精神障害者を中心に就職支援実績が豊富
  • 登録前にオンライン説明会に参加できる
  • 比較的高い年収の求人がある
デメリット
  • 対象エリアは首都圏エリアのみ

アビリティスタッフィングは、リクルートスタッフィングの精神障害者向け事業として2011年4月にスタートし、精神障害者を中心に1000人以上の就職支援実績を持ちます。

転職エージェントの利用が初めての人でも、オンライン登録説明会が毎月開催されているので、不安や疑問を解消しやすいでしょう。

アビリティスタッフィングでもうひとつ特筆すべきは、紹介案件の参考データが開示されていること。

厚生労働省の調査によると精神障害者の平均月収は約12万5000円ですが、アビリティスタッフィングを通して就職した人の平均月収は約23万3000円と、2倍近い数字となっています(※)。

ただし、首都圏(東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県)の求人に限られている点にお気をつけください。

出典:「平成30年度障害者雇用実態調査」(厚生労働省)

▼アビリティスタッフィングの概要

タイプ 転職エージェント
対象エリア 首都圏
対象障害 身体障害、精神障害、発達障害、知的障害
公開求人数 129件(2022年12月現在)
料金 無料
運営企業 株式会社リクルートスタッフィング

マイナビパートナーズ紹介

画像

出典:マイナビパートナーズ紹介

2020年にサービス提供を開始したマイナビパートナーズ紹介は、マイナビグループの特例子会社「株式会社マイナビパートナーズ」が運営する障害者専門のエージェントサービスです。

▼マイナビパートナーズ紹介のメリット・デメリット

メリット
  • 障害者雇用経験に基づく手厚いサポート
  • 一定の水準を満たした企業のみを紹介する
  • 障害特性を企業に理解してもらう工夫をしている
デメリット
  • 障害者分野では歴史が浅い
  • 対象エリアは首都圏(東京都)と関西

マイナビパートナーズは、2016年の設立から4年で100名を超える障害者採用を実現しており、その採用ノウハウと障害者雇用経験を活かし、障害者に特化したエージェントサービスをスタートさせました。

マイナビパートナーズ紹介の特徴は、公式サイトに求人検索機能を設けず、一人ひとりのキャリアや希望条件に合った企業のみを紹介していることです。

求職者に紹介するのは、自社の選定基準をクリアした企業に限られています。

転職活動では自身の障害に対する理解が問われる場面が多いですが、マイナビパートナーズ紹介では履歴書・職務経歴書と一緒に「わたしのトリセツ」を提出しています。

「わたしのトリセツ」に自身のプロフィールだけでなく、特性による困りごとや対処方法、配慮を求めたい点をまとめておくことで、企業に理解してもらいやすくなります。

一方、スタートから日が浅く、首都圏(東京都)と関西以外のエリアの求人は紹介できない可能性がある点には注意が必要です。

▼マイナビパートナーズ紹介の概要

タイプ 転職エージェント
対象エリア 首都圏(東京都)と関西が中心
対象障害 身体障害、精神障害、知的障害
公開求人数
料金 無料
運営企業 マイナビパートナーズ

エージェント・サーナ

画像

出典:エージェント・サーナ

エージェント・サーナは、障害者雇用支援に30年の実績を持つパイオニア企業「株式会社イフ」が運営する障害者専門のエージェントサービスです。

▼エージェント・サーナのメリット・デメリット

メリット
  • 身体障害・内部障害のある人の転職に強い
  • 求人数の85%が独自の非公開求人
  • 面談から2ヶ月以内の内定率が高い
デメリット
  • エリアが関東・関西に限定されている
  • オープン就労の求人だけを扱っている

エージェント・サーナが扱う求人はすべて非公開求人で、そのうち85%が独自の非公開求人です。

これは、エージェント・サーナが30年にわたり求職者と企業のマッチングをより良い形で実現し、大手を含む多くの企業から信頼を得ていることの現れといえるでしょう。

また、エージェント・サーナを利用した身体障害・内部障害のある求職者のうち、60%以上が面談から2ヶ月以内に内定を得ています。

さらに、就職が決まった方のうち78%以上が、アドバイザーとの面談時に伝えた希望額以上の初年度年収を実現しているそうです。

ただし、エージェント・サーナは対象エリアが関東と関西に限定されている点に注意が必要です。

関東は東京・神奈川・埼玉・千葉、関西は大阪・京都・兵庫・滋賀が対象エリアです。

アドバイザーと対面での面談が行えるのは、関東のみとなります。

▼エージェント・サーナの概要

タイプ 転職エージェント
対象エリア 関東・関西
対象障害 身体障害、内部障害、精神障害
公開求人数
料金 無料
運営企業 株式会社イフ

ソーシャル・パートナーズ

画像

出典:ソーシャル・パートナーズ

ソーシャル・パートナーズは、世界で60を超える国と地域で人材派遣サービスを提供しているアデコグループによる障害者専門の転職エージェントサービスです。

ソーシャル・パートナーズのメリット・デメリットは以下のとおりです。

▼ソーシャル・パートナーズのメリット・デメリット

メリット
  • 専任コンサルタントがサポート
  • 360度式コンサルティング制の採用
  • 障害者雇用の知見を活かした支援を提供
  • 障害があっても働きやすい職場を厳選
デメリット
  • 対面で面談できるのは東京のみ
  • 地方の求人が少ない

ソーシャル・パートナーズは、障害者雇用促進を目的とした特例子会社「アデコビジネスサポート株式会社」で得られたノウハウや実績をもとに、障害者雇用に特化した人材紹介サービスを行っています。

障害者採用の専門知識を持った専任コンサルタントが、企業側と求職者側の双方を担当する「360度式コンサルティング」を採用しているため、確度の高いマッチングを行えるのが特徴です。

加えて、ソーシャル・パートナーズ独自の基準で、障害者が働きやすい環境や設備が整った企業を厳選しているため、長く働ける会社と出会えるチャンスも上がるでしょう。

一方で、都市型の転職エージェントである点に注意が必要となります。

コンサルタントと対面で面談できるのは東京(秋葉原、霞ヶ関、新宿)のみですし、求人についても都市部のものが大半です。

そのため、地方に暮らす方や地方での就職を希望している方にとっては、転職活動がしづらいかもしれません。

▼ソーシャル・パートナーズの概要

タイプ 転職エージェント
対象エリア 全国
対象障害 精神障害、発達障害、身体障害、知的障害
公開求人数 232件
料金 無料
運営企業 アデコ株式会社

障害者雇用バンク

画像

出典:障害者雇用バンク

障害者雇用バンクは、株式会社スペシフィックが運営する障害者向け求人サイトです。

障害者雇用バンクのメリット・デメリットは以下のとおりです。

メリット
  • ハローワークの求人も検索できる
  • 大手や有名企業の求人も多数
  • カウンセラーによるWeb面談を受けられる
デメリット
  • 地方の求人は少ない
  • 対面面談を実施していない

障害者雇用バンクでは、正社員からアルバイトまで多種多様な求人を探せます。

企業からの求人に加え、ハローワークの求人も一括で探せるので、できるだけ多くの情報を調べて比較・検討したい方に最適です。

また、担当カウンセラーが希望に合う仕事の紹介や面接対策などのサポートをしてくれるため、安心して転職活動ができるでしょう。

カウンセラーとのWeb面談は夜や休日でも実施できるので、働きながら転職活動を進めることも可能です。

Web完結が魅力である一方、スマートフォンやパソコンの操作が苦手な方や、対面のコミュニケーションを希望する方にはあまり向いていません。

▼障害者雇用バンクの概要

タイプ 転職サイト、転職エージェント
対象エリア 全国
対象障害 精神障害、発達障害、身体障害、知的障害
公開求人数 企業からの求人1,175件、ハローワーク2,393件
料金 無料
運営企業 株式会社スペシフィック

MyMylink(マイマイリンク)

画像

出典:MyMylink(マイマイリンク)

MyMylink(マイマイリンク)は、10年以上にわたって企業の障害者雇用や働く障害者をサポートしてきた株式会社スタートラインが運営する障害者向け就職・転職情報サイトです。

MyMylink(マイマイリンク)のメリット・デメリットは以下のとおりです。

▼MyMylink(マイマイリンク)のメリット・デメリット

メリット
  • 精神疾患、発達障害者の就労をサポート
  • 雇用実績や雇用形態、障害への配慮から求人を検索できる/li>
  • 屋内農園やサテライトオフィスで働く求人もある
デメリット
  • 首都圏以外の求人は少ない


MyMylink(マイマイリンク)は、精神障害や発達障害のある方を専門としている数少ない就職・転職情報サイトです。

首都圏の求人が中心で数も決して多くはありませんが、障害者の雇用実績や雇用形態、障害への配慮から求人を探すことができます。

中でも特徴的なのが、障害者のためのサテライトオフィスサービスや屋内農園型障害者雇用支援サービスIBUKI(イブキ)です。

株式会社スタートラインが運営する屋内農園やサテライトオフィスを利用する企業が、それぞれ障害者を雇用する仕組みになっています。

どちらにもスタートラインのスタッフが常駐し、安心して長く働けるようサポートをしてくれます。

独自のシステムで、障害者の就労を支援しているのがマイマイリンクの強みです。

▼マイマイリンクの概要

タイプ 転職サイト
対象エリア 全国
対象障害 精神障害、発達障害
公開求人数 104件
料金 無料
運営企業 株式会社スタートライン

障害者向け転職エージェント・転職サイトの選び方

障害者向けの転職エージェントや転職サイトにもいろいろあり、それぞれに特徴があります。

どのように選んだらいいかわからないという方は、ぜひ次に紹介する4つのステップで選んでみてください。

障害者向け転職エージェント・転職サイトの選び方
  1. 転職エージェントと転職サイトのどちらにするかを決める
  2. 障害を開示して働くかどうかを決める
  3. 複数の転職エージェントに登録する
  4. キャリアアドバイザーとの相性を見極める

1.転職エージェントと転職サイトのどちらにするかを決める

まずは、転職エージェントと転職サイトのどちらを利用するかを考えてみましょう。

▼転職エージェントと転職サイトのメリット・デメリット

転職エージェント 転職サイト
メリット ・非公開求人に応募できる
・障害特性や希望条件に合った仕事を紹介してもらえる
・書類選考に通りやすい
・応募書類の添削や面接対策をしてもらえる
・企業との日程調整等を任せられる
・キャリアプランや障害について相談ができる
・採用条件の交渉をしてくれる
・手軽に求人を探せる
・アドバイザーと面談する必要がない
・マイペースに転職活動できる
デメリット ・アドバイザーとの相性が合わない可能性がある
・アドバイザーによってスキルが異なる
・アドバイザーとの面談が精神的負担になる場合がある
・非公開求人には応募できない
・応募書類の添削や面接対策を受けられない
・面接などの日時調整も自分で行う必要がある

好みにもよりますが、障害がある方の転職には障害者向け転職エージェントがおすすめです。

転職エージェントとは、専任のキャリアアドバイザーがつき、転職活動をサポートしてくれるサービスです。

転職エージェントを利用すると、一般に公開されていない「非公開求人」も紹介してもらえます。

非公開にしている理由は企業により異なりますが、公開すると応募が殺到しやすい大手・人気企業や好条件の求人が多いといわれています。

さらに、転職エージェントはアドバイザーが企業と求職者のマッチングを考えてエントリーするので、企業と求職者双方の希望から大きく外れることはありません。

その結果、書類選考などに通りやすくなるのです。

また、アドバイザーが履歴書や職務経歴書の添削、面接の対策といったサポートをしてくれるのもメリットの一つです。

通常の転職活動では手続きをすべて自分で行う必要がありますが、転職エージェントを利用すれば企業との面接日程の調整も代行してもらえるので、面接の準備に集中できます。

自分からは伝えづらい給与面などの条件交渉をアドバイザーに任せられるのもうれしいところです。

一方、転職エージェントを利用するデメリットとして、担当アドバイザーとの相性が合わないケースが挙げられます。

しかし、相性が合わない場合は担当を変えてもらうことも可能です。

2.障害を開示して働くかどうかを決める

障害がある人の場合、障害を開示して就労する「オープン就労」、非開示で就労する「クローズ就労」の2種類の働き方があります。

どちらの働き方を選ぶかによって、就職後の生活が変わりますので、よく考えなければなりません。

オープン就労、クローズ就労それぞれのメリット・デメリットは以下の通りです。

▼オープン就労とクローズ就労のメリット・デメリット

オープン就労 クローズ就労
メリット ・障害特性や通院、服薬への理解が得られる
・勤務形態や業務内容に配慮してもらえる
・働きやすく、会社の戦力となれる
・職種が豊富で求人数も多い
・業務内容によっては、給与が障害者雇用の場合より高い
デメリット ・障害者手帳がないと応募できない
・求人の選択肢が狭まりがち
・通院や服薬がしづらくなる
・障害による勤務形態や業務内容への配慮を求められない
・障害を隠すことが精神的負担になりやすい

自分に合った職場で長く働き続けたいなら、オープン就労がおすすめです。

勤務形態や業務内容を配慮してもらえるため、働き続けやすくなります。

求人の数が相対的に少なくなるため選択肢が狭まるデメリットはありますが、障害者向けエージェントを利用すれば自分に合った求人を紹介してもらえます。

一方、クローズ就労では求人の幅は広がりますが、障害に対する配慮は得られません。

障害を隠して働くことは精神的な負担にもつながりやすく、結果的に仕事を続けられなくなるケースも少なくありません。

それでもクローズ就労を希望する場合は、求人数が多くサポートが充実した転職エージェント・転職サイトを選ぶと良いでしょう。

そうすれば、自身の条件に近い求人とも出会える可能性が高くなります。

▼クローズ就労におすすめの転職エージェント・転職サイト

名称 種別 おすすめポイント
マイナビエージェント 転職エージェント ・20代の転職エージェント満足度No.1(※1)
・業界専任のアドバイザーが手厚くサポート
・営業やIT、金融業界などに強い
パソナキャリア 転職エージェント ・転職エージェント総合ランキング1位(※2)
・ハイクラスの転職希望者向き
・女性の転職支援に定評がある
リクルートエージェント 転職エージェント ・転職支援実績No.1(※3)
・業界最大級の求人数
・非公開求人が20万件(2022年8月時点)
doda(デューダ) ・転職サイト
・転職エージェント
・約10万件の求人数
・キャリアアドバイザーと採用プロジェクト担当が連携して転職をサポート
・幅広い地域に対応
ワークポート 転職エージェント ・転職決定人数No.1(※4)
・IT・ゲーム業界の求人に強い
・未経験者や第二新卒向け求人も多い

※1 アンケートモニター提供元:GMOリサーチ株式会社(2021年12月実施)

※2 オリコン顧客満足度調査「転職エージェント」(2019~2022年)

※3 厚生労働省「人材サービス総合サイト」における有料職業紹介事業者のうち無期雇用および 4ヶ月以上の有期雇用の合計人数(2021年度実績を自社集計)2022年6月時点

※4 リクナビNEXT『GOOD AGENT RANKING ~2022年度上半期~』(2022年4月~2022年9月)にて、『転職決定人数部門 第1位』を受賞

3. 複数の転職エージェントに登録する

気になる転職エージェントがいくつかある場合は、そのまま複数登録してみましょう。

転職エージェントのキャリアアドバイザーとの相性は、やりとりをしてみないとわからないからです。

複数のエージェントを併用することで、相性が良くスキルに長けたアドバイザーと出会える確率が上がるはずです。

4. キャリアアドバイザーとの相性を見極める

キャリアアドバイザーとやりとりをする際には以下のポイントに注目し、合わない人であれば変更を願い出てみましょう。

または、サポートを辞退するという選択肢もあります。

レスポンスが遅くないか

転職エージェントに登録すると、通常は1営業日以内に連絡があります。

もし連絡が来ない場合は、登録内容の不備、紹介できる求人がないといった理由が主に考えられますが、アドバイザー側が忘れてしまっている可能性もあります。

直接問い合わせてみて、それでも連絡がなければ担当者の変更を申し出るとよいでしょう。

親身に相談に乗ってくれるか

キャリアアドバイザーは、転職に対してやる気を感じられる求職者に対して親身になる傾向があります。

そのため、面談時に「6ヶ月以内に転職したい」と伝える、10日に1回は自分のほうから連絡を取るなど、熱意を見せることも大切です。

もし、熱意を見せているにもかかわらず、親身になってくれないようであれば担当者の変更を願い出ても良いでしょう。

希望に合った求人を紹介してくれるか

キャリアアドバイザーには、自分の経歴やスキル、希望条件を正直に伝えることが大切です。

キャリアアドバイザーは、求職者との面談を通してその人についての理解を深め、どのような強みを持っているかを探っていくからです。

誰にでも必ず強みはあるので、わざわざ良く見せようとする必要はありません。

誤った情報が企業に伝わってしまうと、入社後にトラブルになることもあるため、事実をありのままに話しましょう。

障害者向け転職エージェント登録から入社までの流れ

続いては、障害者向け転職エージェント登録後の流れを解説します。

1.転職エージェントに登録

各転職エージェントの公式サイトから会員登録(無料)を行います。

登録時に入力する内容はエージェントにより異なりますが、以下のような内容が一般的です。

転職エージェントの登録時に必要な内容
  • 氏名
  • 住所
  • 生年月日
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • 現在の就業状況
  • 希望条件
  • 障害種別
  • 障害者手帳の種類・等級

転職エージェントによっては、サイトでの仮登録後に、メールアドレスに本登録用のURLが送られてくることがあります。

本登録まで完了しなければサービスが利用できませんので、よく確認してください。

2.面談日の調整(電話)

本登録まで完了すると、キャリアアドバイザーから電話またはメールで面談日程の相談があります。

在職中であれば、「平日の夜間が良い」など希望を伝えましょう。

3.キャリアアドバイザーと面談

キャリアアドバイザーとの面談は対面またはオンラインで行われます。
1〜2時間程度かかるケースが一般的です。

自分の経歴・スキルや希望条件、就業時に必要なサポートなどについて、正直に話しましょう。

4.求人紹介

キャリアアドバイザーは、面談で求職者から聞き取った情報をもとに、企業の求人を探します。

求職者側と企業側の希望がマッチする求人があれば、メール等で連絡してくれます。

メールはまめにチェックし、応募したいところがあればキャリアアドバイザーに伝えましょう。

5.履歴書の作成・添削

求人探しと並行して、履歴書や職務経歴書の作成を進めます。

多くの転職エージェントは、履歴書や職務経歴書の添削を行ってくれます。

6.応募

履歴書など必要な書類が用意できたら、求人に応募します。

キャリアアドバイザーが推薦文を添えて企業に提出してくれますので、求職者が自分で提出する必要はありません。

ここで気を付けたいのは、同じ求人に対して複数のエージェントから申し込みをしないという点です。

企業側の混乱を招きますし、キャリアアドバイザーの心証を損ねてしまうリスクもあります。

7.面接対策

経験豊かなキャリアアドバイザーは、企業の担当者が面接でどのような質問をしてくるかを熟知しています。

希望すれば、模擬面接を行ってくれるエージェントもあります。

自信を持って面接に臨めるよう、練習を積んでおきましょう。

8.面接

面接日時の調整は、キャリアアドバイザーがしてくれます。

面接日が決まったら、体調を整え、面接対策の内容をおさらいしておきましょう。

9.内定

面接に通ったら、条件交渉の機会があります。

給与や就労条件など、自分から言いづらいことがあれば、キャリアアドバイザーにお願いするとよいでしょう。

在職中であれば、現在の職場を円満退職するためのアドバイスもしてもらえます。

10.定着支援

新しい会社に入社した後も、定期的にキャリアアドバイザーからヒアリングがあります。

仕事環境などについて、会社に言いづらいことがあればキャリアアドバイザーに相談しましょう。

障害者の転職に関するよくある質問

次に、障害者の転職についてよくある質問に答えていきます。

エージェントは無料で利用できる?

求職者側は、原則として無料で利用できます。

転職エージェントにお金を払っているのは、企業側です。

転職エージェントは企業が求める人材を紹介することで、報酬を受け取るビジネスをしています。

エージェントを効果的に利用するコツは?

転職エージェントは、転職活動のさまざまな手続きを代行してくれたり、自分ではわからないことに気づかせてくれたりする、心強い味方です。

転職エージェントをより効果的に利用するには、次のことを心がけてください。

自分の状況や希望を正直に伝える

キャリアアドバイザーに誤った内容を伝えると、自分には向かない仕事や希望条件と異なる仕事を紹介されてしまうかもしれません。

先にもお伝えしたように、キャリアアドバイザーは求職者の経歴・スキルや希望条件を聞き取ったうえで、その人にマッチする求人を探します。

転職活動を円滑に進めるためにも、キャリアアドバイザーとの信頼関係を大切にしましょう。

転職条件をはっきり伝える

「自分の希望は言いづらい」「お金のことは遠慮してしまう」と感じる方もいますが、職場環境や収入についても希望をはっきりと伝えてください。
キャリアアドバイザーはヒアリングした条件をもとに求人を紹介しているので、面接に通った後に当初の希望より高額な年収交渉を求めても交渉をしてもらえない可能性があります。

そのほか、キャリアアドバイザーに転職希望時期を聞かれたら、「最短で転職したい」と伝えるのもポイントです。

「考え中です」「まだはっきりとは決めていません」といったあいまいな返事をしてしまうと、転職への熱意が低いと受け取られてしまい、なかなか求人を紹介してもらえない事態もありえるからです。

もちろん、現在勤務している会社の退職ルールや引き継ぎなどに時間が必要なことは伝えて問題ありません。

こまめに連絡を入れる

10日に1回はキャリアアドバイザーに連絡を取り、良い求人がないか問い合わせるなどのアクションを取ってください。

なぜなら、転職エージェントではキャリアアドバイザーと求職者が連絡を取った日(接触日)が新しい方から案件の紹介をしていく傾向にあるからです。

逆に、連絡を取っていない=転職活動が終了していると考えられるため、案件の紹介は来なくなります。

エージェントの利用に必要なものは?

障害者向け転職エージェントに登録する場合、原則として障害者手帳が必要となります。

障害者雇用枠への応募は、障害者手帳を持っている人しかできないためです。

そのため、転職エージェントに登録をする際に障害者手帳の種類や等級を問われます。

取得予定の場合は登録できるところもありますが、「持っていない」「取得予定なし」と回答すると、エージェントから連絡が来ない可能性もありますので気をつけてください。

ブランクがあっても転職できる?

ブランクがあっても転職は可能です。

大切なのはブランクの原因となったことを解消しておくことです。

もし病気が原因だった場合、医師の診断書で「就業可能」と伝えられれば、その点はクリアにできるでしょう。

長いブランクのために転職活動が思うように進まないなら、以下の方法で就労経験を積むのもおすすめです。

  • ハローワークのトライアル雇用
  • 転職エージェントを窓口とした紹介予定派遣
  • 障害福祉サービスの就労移行支援

そうすれば「過去に長いブランクはあったけれど、現在は就労中」という状況を作り出せます。

転職エージェント・サイト以外に転職する方法はある?

現在離職中の場合は、以下の選択肢もあります。

ハローワークのトライアル雇用

トライアル雇用とは、企業側と求職者側が原則3ヶ月のお試し期間を持つものです。

トライアル雇用期間中に、求職者側は企業の職場環境、企業側は求職者のスキル、体調面などについて理解を深めます。

トライアル雇用を経て、お互いが希望すれば継続雇用契約を結びます。

仕事内容や環境を見極めてから就職できるため、長く働き続けられる可能性が上がるのがメリットです。

就労移行支援

就労移行支援とは、一般企業への就職を目指す65歳未満の障害者が受けられる福祉サービスです。

一般企業で働くための職業訓練や就職活動のサポートを受けられます。

また、就職後には就労を継続するための定着支援もしてもらえます。

ただし、基本的には訓練をする場なので、給与は出ない点には注意しましょう。

もし、企業などで働くことが難しい状態であれば、障害福祉サービスの就労継続支援を利用するのも良いでしょう。

就労継続支援は雇用契約の有無により2種類あります。

就労継続支援A型

障害などにより一般企業での就労が難しい人に働く場所を提供する福祉サービスです。

18〜64歳までの方が対象で、事業所と雇用契約を結んで働きます。

最低賃金額以上の給与が保証されます。

就労継続支援B型

就労継続支援A型と同様に、一般企業で働くのが難しい人に就労の機会を提供するサービスです。

A型との違いは雇用契約を結ばない点です。

そのため、短時間労働も可能ですが、一方で工賃は低くなりがちです。

B型の事業所で生計を立てていくことは難しいでしょう。

障害者の就労を支援したい方へ

障害者総合支援法が定める就労系の障害福祉サービスには、以下の4種類があります。

  1. 就労定着支援 
  2. 就労移行支援
  3. 就労継続支援A型
  4. 就労継続支援B型

障害者の就職、転職事情もひと昔前と比べるとかなり変化しました。

しかし、依然として一般企業への就職が難しい方も多いのが現状です。

そのため、就労継続支援B型事業は事業者数、利用者数ともに最も多い就労系障害福祉サービスとなっています。

ミライクスは就労継続支援B型を開業したい方に向けて「就労継続支援B型実践講座」を行っています。

約6ヶ月間の実践的な研修を通し、開業後の経営・施設運営を見据えた準備が可能です。

ご興味がある方は、まずは無料セミナーにご参加されてみてはいかがでしょうか。

広告

最新のイベント・セミナー

「事業を運営する」の記事一覧

カテゴリーから探す

注目ワード