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2023.10.25
放課後等デイサービスで取り入れられている「運動療育」は、子ども一人ひとりの個別支援計画に沿って、運動を通して発達支援を行うものです。
運動には、運動技能の発達や体力の向上だけでなく、発達障害のある子どもの脳機能の活性化や、社会性を身に付けられるというメリットがあります。
人の話を聞くことが苦手だった子どもも、運動を通してさまざまな感覚を味わい、成功体験を重ねることで、大きく成長することができます。
この記事では、放課後等デイサービスで行われる運動療育の内容や、施設選びのポイントなどを詳しく解説します。
この記事の監修者・執筆者
ミライクス運営事務局
目次
放課後等デイサービスでは、支援が必要な子どもに対して個別支援計画に基づき、さまざまな発達支援を行っています。
そのひとつが「運動療育」です。
発達障害のある子どもの中には、落ち着きがない、姿勢が悪いといった子もいます。
また、うまく体を動かせず、運動が苦手という子もいます。
こうした子どもたちに、運動を通した発達支援を行うのが運動療育です。
人間の成長を示す「スキャモンの発育曲線」によれば、運動能力に関わる神経は4歳から5歳頃までに成人の80%まで発育し、12歳頃にほぼ100%に達します。
このうち、4歳から8歳頃までをプレゴールデンエイジといいます。
運動や動作をたくさん経験することで運動能力の基礎が作られる時期です。
さらに、9歳から12歳頃までを運動神経の発達がピークになるゴールデンエイジと呼びます。
プレゴールデンエイジ、およびゴールデンエイジの時期に子どもに合わせたトレーニングを行うことで、運動能力の向上のみならず、脳機能の活性化や、達成感を味わえるといったメリットが得られます。
運動療育の主な目的には、
の2つが挙げられます。
それぞれについて詳しくみてみましょう。
人間には、触覚・視覚・聴覚・味覚・嗅覚の五感に、
▼固有受容覚と前庭覚
人が無意識のうちに受け取っているこれらの感覚を、脳が整理したりまとめたりすることを感覚統合と言います。
といった様子が見られる子どもは、感覚統合がうまく行われていない可能性があります。
「感覚は脳の栄養素」といわれるように、脳にさまざまな刺激が与えられると感覚の機能が統合されていきます。
体を動かしたり色々なものに触れる運動療育にも、7つの感覚がバランスよく刺激され、感覚統合を促す効果があると考えられます。
運動療育には、運動が上達したり体が丈夫になるといったメリットのほかに、社会性の向上という効果もあると考えられています。
たとえばキャッチボールのように相手がいる運動を続けることで、お互いに声を掛け合うというコミュニケーションが生まれることが期待できます。
グループで行う運動では、仲間と協力してゲームを進めたり、ルールを教え合うといった社会性を身に付けることができます。
運動療育には、以下のような効果・メリットがあると考えられています。
放課後等デイサービスで取り入れている運動療育の具体的なメニュー内容は、施設によってさまざまです。
個人で取り組むメニューのほか、グループで行うプログラムを取り入れている場合もあります。
具体的には、次のようなものがあります。
放課後等デイサービスを選ぶ際に、気をつけたい点があります。
それは「1日のプログラムの中に体を動かす時間がある」「施設に運動器具がある」というだけでは十分ではないということです。
ポイントとなるのは、子どもの発達特性に合わせた運動療育を行っているかどうかです。
具体的には次のような点に着目しましょう。
2024年の法改正に伴い、放課後等デイサービスは
の2類型に再編される方向です。
の4つすべての支援を行うもの。
特定プログラム特化型(仮)については、具体的な指針はまだ明らかになっていませんが、厚生労働省は「専門性の高い有効な理学療法、作業療法、言語療法等の発達支援」を位置付ける方向としています。
その背景には、支援内容が「見守りだけ」「学習支援だけ」など、公費で負担するにはふさわしくないと判断される事業所が少なからずあることが挙げられます。
健常児であれば習い事として通うような支援だけを行う施設は、今後、給付の対象外となる可能性があります。
運動療育を取り入れる場合も、今後はより専門性が求められるでしょう。
放課後等デイサービスで運動療育の導入を考えている事業者の方には、ミライクスの「放課後等デイサービス実践講座」がおすすめです。
専門家による約半年間の研修型コンサルティングにより、開業後の運営を見据えた準備が可能となります。
また、運動療育をはじめ特色のある療育を行っている開業者とのコミュニティにも参加できます。
ご興味のある方は、ぜひ無料セミナーをご受講ください。
参考文献・URL
執筆者
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