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2023.11.28
2023.10.25
放課後等デイサービスを経営していると、さまざまなトラブルに出会う可能性があります。
トラブルの内容は、利用児童の他害から職員の問題・保護者・近隣住民からのクレームまでさまざまです。
問題の予防や対策のために、よくあるトラブルと経営者が取れる対応を把握しておきましょう。
この記事の監修者・執筆者
ミライクス運営事務局
目次
放課後等デイサービスでは、通所している児童の間でトラブルが起こるケースがあります。
子どもたちの障害特性を十分に理解して発達支援をしていたとしても、全ての問題を防げるとは限りません。
児童間で起こりやすいトラブルと、どのように対処すればよいのかを紹介します。
子どもたち同士のトラブルで多いのが、暴言や暴力のような他害、嫌がらせといった行為です。
他害とは自分以外の人や物に対して、物理的に傷付けたり名誉を損なうような言動を取ったりしてしまう行為を指します。
他害の原因は、子ども本人の障害特性だけではありません。
その子にとってストレスになる環境や状況も引き金になって、周囲の人や物に危害を加えるような言動を取ってしまうと考えられています。
通所している子どもに他害や嫌がらせなどの行動があったとき、放課後等デイサービスが取りたい対応は、まず周囲と本人の安全を確保することです。
他害や嫌がらせをしてしまった子どもが落ち着くのを待ってから、トラブル対応に移りましょう。
同じような問題をできるだけ予防するために有効な対策は、その行動を取った原因の分析と環境調整です。
必要に応じて本人や保護者に話を聞きながら、問題行動を引き起こすストレスを取り除けるよう、対策を考える必要があります。
危ない行動を取ったからといって、無理やりに押さえ付ける、別室に閉じ込めるといった対処法は推奨されません。
体を拘束したり過度に行動を制限したりすると、逆効果になってしまう恐れがあります。
放課後等デイサービスを含む障害者施設で働く職員の中には、利用者に満足のいく支援ができず自信を失ってしまう人も少なくありません。
同僚や子どもたちと円満な関係が築けないことで、孤立してしまう職員もいます。
職員の過度なストレスや孤立は離職を招くばかりか、利用者に対する虐待のように重大なトラブルにもつながる問題です。
取り返しの付かない事態に陥る前に、経営者として職員がよりよい環境で働けるように対策を考えましょう。
職員が悩みをため込んだり職員間でトラブルになったりするのを未然に防ぐには、経営者自らが施設へ積極的に足を運んで現状を把握する必要があります。
そのうえで職員の声を聞きつつ風通しのよい環境を整え、成功体験を積めるようなマニュアルを用意するのが理想です。
保護者からの苦情・クレームも、放課後等デイサービスで起こりやすい問題です。
日頃のコミュニケーションや、児童・家庭の状況把握が不足していることが要因として考えられます。
日頃から保護者との連携を密にし、子どもたちの状況を双方向に伝え合えるようにしておきましょう。
苦情・クレームが来たとき事態を悪化させず解決するには、「苦情解決責任者」を置き責任の主体を明確にする必要があります。
苦情・クレームを受け付けたら速やかに責任者へ報告し、原因や背景・改善方法について話し合うのが基本です。
施設へのクレームがあった際は、以下を徹底するように職員を指導しましょう。
また、施設側に問題があったのなら、速やかな解決・改善に向けて真摯に取り組む姿勢が大切です。
誠実かつ親身に対応した上で、スピーディーな解決を目指さなければなりません。
放課後等デイサービスを経営する中で、施設周辺の住民から苦情やクレームを受けるケースもあります。
苦情の主な原因は騒音や敷地内への侵入などです。
設備やマニュアルの整備で予防できる問題もありますが、クレームの要因を全てなくすことは困難です。
近隣トラブルを防ぐには、可能であれば開業前に地域の自治会会長にあいさつし、必要に応じて近隣住民への説明会を開くといった丁寧な対応がカギとなります。
もしトラブルが起こってしまったときは、保護者からクレームや苦情を受けたときと同じように、迅速かつ丁寧な対応を徹底しましょう。
送迎サービスを提供している放課後等デイサービスでは、送り迎えや車の管理に当たってのトラブルにも気を配らなければなりません。
送迎で考えられる問題には、具体的に何があるのでしょうか?起こりやすいトラブルと対処法を紹介します。
放課後等デイサービスの送迎で特に気を付けたいのが、送迎中に子どもが行方不明になってしまうトラブルです。
大阪府が公表している情報によると2019(平成31/令和元)年、大阪府内の放課後等デイサービスで行方不明の事案が発生しました。
利用児童2人の送迎中に職員が1人の対応をしていたところ、放置されていたもう1人が一時的に行方不明になったトラブルです。
このケースでは無事に保護されてはいるものの、行方不明になっている間にケガをしたり命を落としたりしてしまう可能性もあります。
送迎車に子どもを置き去りにしてしまうのも、注意したいトラブルです。
同じく大阪府の情報では、2022(令和4)年7・8月に1人だけ残っていた子を降ろし忘れ、後から気付いた事案が大阪府内の放課後等デイサービスで発生したとされています。
行方不明や置き去りのトラブルを防ぐには、以下のような対応を徹底しましょう。
万が一送迎トラブルが起こったときに備えて、損害賠償保険への加入も必要です。
参考:「障がい児通所支援事業所における送迎車両への子どもの置き去り事案等について」(大阪府)
放課後等デイサービスの送迎では、子どもの家の近くに送迎車を停めなければなりません。
違反切符を切られたり、近隣の人が通行する妨げになってしまったりするトラブルが考えられます。
違反切符を切られないためには、あらかじめ都道府県に駐車許可申請書を提出して許可を得ておきましょう。
路上に駐車せざるを得ない事情がある場合は、申請して審査に通れば駐車を認められるようになります。
ただ、駐車場許可を得ていても、周辺の住民や通行する人から苦情が来てしまう可能性はあります。
日頃から学校や保護者・近隣の事業所としっかり連携し、駐車マナーに気を配りましょう。
運転手の身だしなみや態度によって、近隣からの印象が悪くなってしまう場合もあります。
トラブルなく送迎サービスを提供するためにも、職員をしっかり教育できる仕組みづくりが必要です。
放課後等デイサービスの経営に当たっては、紹介してきたようなトラブルに対する迅速な対応が欠かせません。
ただ、マニュアルが整備されていない状態で、現場に対応を求めるのは難しいと考えましょう。
職員の負担ばかりが大きくなり、さらなるトラブルを招きかねません。
経営サイドには、問題が起こる前にわかりやすいマニュアルを用意しておく動きが求められます。
ノウハウに不安がある場合は、ミライクスの「放課後等デイサービス実践講座」がおすすめです。
約6ヶ月(計4回)の集合研修を通じて、現場スタッフが困らないマニュアルを作成できるようになります。
20種類ものマニュアルサンプルが用意されているので、経営経験が浅い人でも効率的にノウハウの習得が可能です。
講師の運営施設を見学できたり、集合研修で同じ経営者とコミュニケーションを取れたりする魅力もあります。
興味がある方はぜひ、無料のオンラインセミナーをお試しください。
会場に出向かなくても経営者の声が聞けるセミナーを用意しています。
考えられるトラブルにしっかり対処できる体制を整え、子どもたちや保護者が安心して利用できる放課後等デイサービスを目指しましょう。
参考文献・URL
執筆者
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